通関士はどんな仕事?

通関士はどんな仕事?

通関士は、「通関手続き」の代行者

「貿易業務のプロフェッショナル」といわれている通関士。とても格好良さそうに聞こえる職業ですね。でも、ほとんどの方は普段通関士と接する機会はないと思います。「通関士は何をする資格だろう?」、まずはそこからお話を始めましょう。

他の先進国と同様に、日本は貿易なしには経済の成り立たない国です。石油は中東諸国から、牛肉はオーストラリアから、お隣の中国からは野菜や洋服のほか、最近は工業用製品も無数に輸入されるようになっています。

こういった諸々の物品は、海外の輸出国から、どこをどう通って日本に入ってくるのでしょうか。反対に日本から自動車や家電製品を輸出する場合、物品はどこを通って海外へ届けられるのでしょうか? 輸出・輸入、どちらの場合にも必ず通らなければいけないところがあります。それが「税関」というところです。

輸入の場合を見てみましょう。海外から日本に届いた貨物、たとえばコーヒー豆は、まず一次的に「保税地域」と呼ばれる特別の倉庫に保管されます。
そしてこのコーヒー豆について、「品名」「種類」「数量」「価格」等を、税関に申告をします。この手続きにより、例えば南米から海輸されたコーヒー豆に関税や消費税などが決定されます。またコーヒー豆の場合はさして問題はありませんが、税関では、その物品が輸入許可されているものかどうかなどの検査も必要になります。

このような一連の手続きは「通関手続き」と呼ばれています。そしてこの手続きを国と輸出入者(お客様)に代わって代行するのが通関士です。

為替レートの動きなどにも敏感!

通関士が行っているのは、あくまで代行業です。通関手続き自体は、物品の持ち主(多くの場合企業)である輸出入業者が自分で行ってもよいのです。しかし実際は、輸出入業者のほとんどが、通関業者に依頼します。その理由は、通関手続きが非常に煩雑で、高い専門知識を必要とする仕事だからです。

たとえば通関業の世界では為替レートは1週間単位で変わるのですが、翌週のレートを念頭に、通関を今週行うか、翌週にまわすかなどで、結果として関税率は変わってきます。
紳士靴などの製品では、素材はもとより、靴に金属が飾られているかどうかなどでも、分類法や関税率が変わってきます。
また食品の輸入の場合は、事前に厚生労働省の承認を受けて、その書類を添えて通関の申告をする、などのルールもあります。

通関業における制約は、ほかにもまだたくさんありますが、通関士は、これらの約束事すべてをクリアし、かつ迅速に、輸出入業者の業務をサポートしています。
業務自体はデスクワークを中心に行われていますが、知的でかつダイナミックな国際業務が、通関士の仕事の世界といえますね。

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